幽霊

誰の小言幸兵衛だったか、「戸を開けてお入り」と声をかけられただいぶん気の短い客が「なに言ってやんだ入るのに戸を開けるな当たりめえじゃねえか、閉めて入るのは風か幽霊か透かしっ屁くらいなもんだ」と答えたやりとりが面白くて、い…

農道を行く晴れてゐる雲が尖つてゐる 頑丈な自転車に乗つてゐる用もない私 前から来る景色緑みどり私は虫のよう 空を掃く風に残る雲の筋ゆつくり溶け 昼の眼は夜へ逃げ込んで波を見てゐる 虫のよう虫のようもし虫になれたなら (何…

うみ

うみ うみえきて さみしーうみわかんけい ないから わたしと うみわ うみとぜんぶが あってうみわ さみしー わ かんけい ないから わたしと それでうみえきてみている わ うみわ わたしと かんけい ないのがわかるから…

ひろい書き

なるべく、遅い文章を書いてみたいと思ったのだった。それがどういうものなのかは知らない。 いくつか書いてみたけれど、なんだか自分を入れておくための箱庭をこさえているような、馬鹿馬鹿しいような感じもする。もう少し続けてみる。